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悲劇の台湾総統選挙⑩~これからの台湾と選挙制度~

さて、⑩回と言う長文になってしまった今回の訪台報告ですがこの辺りで一旦締めとしたいと思います。
今回このような悲劇的な選挙結果が出ることは、日本国内では前々より口にされていた事でした。特に、陳水偏総統を台北市長選挙にて破った
馬英九の存在は、台湾民主化を願う多くの国内外の支持者にとっては脅威でした。
以前、小林よしのり先生が『台湾論』の中で、李登輝前総統を『公の人』と評しましたが、それに沿えば馬英九はまさに『私の人』です。
彼は自身の勝利と、利益の為であれば己の行動・言動などは何の意味も持たないようです。台湾語が殆ど分からない私にとって、彼の演説の内容はその場で理解することは出来ません。
ただ、私は日本で年齢の割には多くの演説を聴いてきたと思いますが、そのどれよりも心に響かない、心の籠っていない演説であったなという印象は感じました。何か、作り物のような、とにかくその場で賛美を受けられればそれで良いような、それが彼の演説から受けた印象でした。
後に内容の説明を受けましたが、その印象は間違っていなかったと思います。日本語で言えば『朝令暮改』というその内容を聞くと、これが一国の宰相を目指す者の言動かと、呆れると共に、それを許してしまっている台湾に憤りさえ感じます。

まぁ、この印象に関して言えば、私の中国共産主義の走狗、台湾の敵「国民党馬英九」というイメージが付きまとっているので、正確ではないかも知れませんが、私個人はそして私の周りにいた幾人かはその様に感じたということを述べさせて頂きます。

さてさて、今回の訪台は私の今までの台湾訪問の中で一番長い期間となった訳ですが、同様にここまで台湾の選挙というものに興味を集中して訪問したことも初めてでした。
それまでの、訪台ではぼんやりと感じていた事柄が割とハッキリと見えてくるようになります。

世界一の金持政党と言われてきた国民党(たび重なる買収、選挙活動への費用の使い方)
台湾選挙制度の未成熟さ(民主主義選挙ではない)
市民の政治に対する感情(私的部分が増大している)
アジアにおいての中国共産党というもの(覇権拡大主義達成の為に緩急織り交ぜた戦略)
悲劇や恐怖と人の感情の移り変わり(過去の国民党への恐怖は?平和というものの恐ろしさ)
台湾人の人の良さ(何故、あれ程の蛮行をした人間達を信じ、許してしまうのか?)
日本においての台湾の重要性(シーレーンなどの経済的面はもとより、精神的な部分においても重要)

等々

特に、選挙制度の不公平さについては強く感じるところがありました。
国民党における直接的な票の買収というものに関しては、未だ慣例として続き1票が1000~1500NTD(圓)、日本円にして3500~5000円程と言われていますが、国民党の買収はこれだけに止まりません。
前に書きましたアゴアシ付きの集会に参加すれば1000NTD(圓)、友達を1人誘えば500NTD(圓)、投票に一緒に行って指示通りの投票をさせれば○NTD(圓)、投票所の前で民進党に誰が入れたか監視し報告すれば○NTD(圓)など噂(ただし、実際に誘いを受けた人からのお話ではありますが)をあげれば切りがありません。

特に、最後に書きました投票所での監視・報告というのは中国共産党・国民党に受け継がれた最大の悪習、密告制度の再来であり、戒厳令下ではこの制度によって多くの台湾を愛する国民が国民党政権によって投獄・処刑をされた。

国民党の支持者は、投票は無記名投票であるし、既に民主主義選挙が確立された台湾にとってはその様なことは起りえないと言い、人によっては、台湾は直接選挙で総統を選ぶので間接選挙で総理を選ぶ日本よりもより民主的な国家だなどと放言する者さえいる。

ちゃんちゃらオカシイ、ならばつい先ごろの立法委員選挙で行われた数々の違法行為はどう判断すれば良いのか?
地方自治の大多数を握る国民党によって、立法委員選挙と同時に行われた国民投票の用紙が地方各所投票所において配られなかったという事実があるではないか?つい半年前の事件である。

尚且つ、今回の選挙においてはこの違法行為は抑えられることなく、むしろ国民党全体によって推進されたではないか。

今回の総統選挙においても国民投票は同時に行われた。しかも、今回の国民投票は民進党からだけではなく、国民党からも議案が提示されたのである。ここまでは、相反する政策を持つ両党からすればオカシクは無い。しかし、事件はその後に起る。なんと国民党は今回の国民投票においての用紙受け取りを拒否するように指示を出し呼びかけたのである。
国民党自身が議案を出しているにも関わらず、このような対応をしたのには、大きな理由があり、またこの事実が国民党の本性を覗かせたことであるので注目をしたい。
国民投票の用紙は、投票所において総統選挙の投票用紙とは別に手渡される。手渡される用紙は受け取りを拒否することは出来るが、受け取った際にそれを廃棄することは出来ないのである。
つまり、国民投票の投票用紙を受け取った時点でその投票者は民進党であると判断される。これによって無記名投票という意味合いは失われ、台湾においての民主主義選挙は事実上崩壊するのである。
今回の訪台において街中で、民進党の旗を持っていた女性が国民党の選挙車が通った時に旗を隠した姿を目撃した。何故かと聞くと「国民党の車が通ったからよ。何をされるか怖いじゃない。」と答えた。
これは一例に過ぎないが、「99人を誤殺しても1人を逃がすなという言葉のもと、手の平に針金を通して人を繋ぎ処刑し、耳や鼻を削ぎ落とし拷問した後に麻袋に詰めて川や海に投げ捨て、市中を車で引き回し、街中や港には見せしめ処刑した人々を放置し、2週間で3万人近くが虐殺された228事件(当時の台湾人で200人に1人の計算)。また、38年という世界最長の戒厳令下で14万人という人間を逮捕投獄した国民党の独裁支配は未だ拭うことの出来ない恐怖として残っていることは確かだ。
無記名投票で無くなったということは、特に国民党に支配された地方において同党に監視された中での恐怖に怯えた投票となる。
この恐怖心を利用し、多くの監視の目のもとで無記名投票を有名無実化するという選挙戦略をとった国民党と馬英九を、民主的な選挙で選ばれた総統ということが出来るだろうか?

それは、大きな疑問符がつく。

民主主義選挙で選ばれた、民主主義国家の総統であるというならば、国民党は何故このような違法行為を推進し、また不在者投票や在外投票、投票時間の延長等、より多くの国民の意見を聞く選挙制度を拒否し続けるのだろうか?
今回の選挙によって一部の支持者の意見のみを優先し、一部の権力者の利益のみを追求する超私的国家=まさに共産主義国家への変貌の道を辿るだろう、それは結果として中国への吸収を意味する。中華民国の台湾化を目指していた台湾が逆に中国というブラックホールに引き摺りこまれるような危機に瀕している。

日本は、台湾に繋がった一本の綱を持っていると思う。それは、日に日に細くなって、今は紐となりいつかは糸の様なものに成ってしまうかもしれない。だが、綱を離してはならない。この綱を離せば、台湾は途端に中国と言うブラックホールに引きずり込まれる。そして、残ったのはこの日本を気付かぬうちに雁字搦めにしている中国からの縄だけだ。台湾亡き時には、日本は抗すことも出来ずにこの縄で引きずり回され中国に吸収される。

台湾の今は良くも悪くも日本の未来であり、台湾無くして、日本無くしてアジアの明るい未来など存在し得ないだろう。

今ある危機を、自らのものと認知し、共に闘う姿勢を日本は持たなければならない。残念ながら、日本の国の首相は中国に媚びへつらっている
のが現状だ。しかし、思い出して欲しい、未だ道半ばではあるが私が関わった北朝鮮による拉致被害者救出運動も国の首相は同様に北朝鮮に媚びへつらい、中国に組み敷かれ身動きの出来ない状況であった。それを、一歩、今一歩と前に進めたのは国民の勇気と行動、そしてそれを助け共に闘った地方の有為な政治家や経済人であった。

今、国同士の持った綱が危機に瀕しているが、その分、地方自治体の、民間の持っている綱を強く握り、編みこみ太くしていけば良いのである。日本の政治家、経済人、国民にはその力と勇気があるはずだ。

この報告を読んで下さった方が、自分の掌にある台湾との糸に気が付いてくれ、離さぬようにその手を強く握り締めて下さったとしたら、台湾を愛する一人として深く感謝をしたい。また、政治家や経済人の皆さんがその一人一人の糸を束ね、台湾の再起、ついては日本のアジアの平和の為に動いて下さるのだとしたらそれに勝る喜びは無いのである。

最後に、この長文を更新ごとに読んで下さった方、コメントを下さった方々に深く感謝をして今回の報告は終わらせて頂きたい。

台湾頑張れ!

台湾頑張れ!

台湾加油!!

台湾加油!!
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