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悲劇の台湾総統選挙⑨~悲劇の瞬間=国民党の勝利~

遂に投票日の朝を迎えた。
台湾では本籍地での投票が決められている為に、カオルは朝早くから一家で台中へ

僕らは、いつもより少し人の少ない台北の街を散策した。
今日の結果如何で、もしかしたら民主主義国家の台湾とはお別れかもしれないと思うと、この街が堪らなく愛しい。

昼食を食べようと街角のお店に入り、メニューを色々と質問すると、お店の方が「待っていて、おばあちゃんを呼んでくるわ」と言って下さり2階へ。暫くすると、日本語ペラペラのご婦人が親切にご説明下さった。「日本から来てくれたの?」「あちらは如何?」「台湾は好き?」「昔はね・・・」と様々なお話をして下さった。
またご婦人は投票にはもう行ったが、「16時までの投票となると労働者にはとても行きづらいのよ。公休が取れる大きな企業ならともかく、自分でお店をやっている私達にはなおさら大変、民進党は平気かしら?」とお話していた。

昼食を済ませて台湾維新事務所前へ、ドアは閉まっているが前に沢山の緑のテントが張られ、中で若い学生が作業をしている。
昨日お会いした劉さん、唐さんにご挨拶をと思い、学生スタッフに話しかけると電話をかけてくれ日本語の分かる人が来るのでお待ち下さいとしっかりとした対応をしてくれる。
スタッフが降りてくるまで待っていると、日本語の分かるご老人が話しかけてくれる。TVを見て、「投票率が上がっている、何とか民進党が頑張って欲しい」とお話し、また「日本は最近どうですか?」などとご質問もして下さる。西村眞悟先生、平沼赳夫先生のことをご存知で「素晴らしい政治家だ」と評してらっしゃったのが記憶に残る。

さて、日本語が分かるスタッフの方が降りていらっしゃったのでとのことでテントの中へ。
ところがこのスタッフの方が大変で、全く話を聞いてくれない「昨日は劉さん、唐さんに大変お世話になった。集会は金美齢先生と伺い、お電話では話したが、集会中にはお二人とお会いできなかったのでご挨拶をしたい。」と言ったら、「なら、金先生と来てください。そうしたら、中に入れてあげます」と全くの支離滅裂な答え・・・。
もしや、余り日本語が通じていないかな?とゆっくりお話するが「忙しいから、早く金先生を連れてきたら?」と同じどころかドンドンと失礼な対応に・・・。腹が立ったが、ここで騒いではいけない、きっと通じてないんだと御礼を言ってその場を後にすると、暫くして唐さんがいらっしゃり、駆け寄って来てくれた。
「来てくれたんですか?有難う」という言葉に、あのスタッフ伝えてないんか~いと思いながらも、再会の握手。
あのスタッフの方に誤解を与えてしまったのかも知れない。ごめんなさいと伝えると、

「あ~、サカイさん」

ん?ちょっと待て?サカイ?サカイさん?

「ひょっとして彼は日本人?」と尋ねると、「そう、日本人の方ですよ」との答え、

「じゃあ、全部通じてるのかっ、彼が話を聞かずに失礼千万な人間と言うだけね」と怒りが込み上げると共に本当に情けない気持ちになった。今回の台湾で最も失礼な人間が日本人か・・・。台湾の学生の方が余程丁寧でしっかりと対応してくれた。日本の保守派の会合では、スタッフとなった若者が主催者側ということで何故か横柄になり、参加して下さっている方に失礼な対応をとってしまうことは良く見受けられることだが、海を渡ってまで日本人の恥を晒しているのかと思うと怒りを通り越して情けないし、申し訳ないし、悲しい思いだった。

さておき気を取り直して、唐さんに御礼を言って少しお話をする。
「投票率は少し上がりそうだが、82%を越えないと民進党には効果が無い。心配だ。」と言っていた。総統選挙の投票率は前々回、前回共に80%を越えてはいるが、確かに若干の投票率の下がった前回の選挙では0.228%(3万票弱)の差と民進党の辛勝であった。苦戦の様相を呈している今回は更に投票率のUPが必要とされるだろう。
そんな話を少しした後に、「忙しいでしょうから、また夜に笑顔で再会しましょう」と言って唐さんと一度別れ、選挙事務所前交差点に準備されたステージを眺めていると、唐さんが向こうから駆け寄ってくる。
「関口さんに紹介したい」といって一人の女性を連れて来てくれた。彼女は日本・アメリカに留学した後に今年日本で就職をした方で、今回は投票に帰って来ていると言っていた。「外国にいる台湾人にとって、投票にくるのは大変だけど、愛する祖国の為だから頑張って来てます」と仰っていた。今の日本の新卒にこれほど祖国のことを大切に思っている若者がいるのかな?いや、そもそも日本を愛していると胸を張っていってくれる若者がいるのかな?と思うと、彼女のような、また今回の総統選挙で民進党スタッフや集会参加者に特に目立った(祖国を愛する)若者たちを有するこの台湾という国を羨ましく感じた。

彼女とも暫く話した後に、一度仕事を済ませにホテルへ。

16時に投票箱が閉まり、17時にもなるとテレビでは開票状況が映し出される。
やはり、国民党のリード。強いはずの台南・高雄でさえ民進党が苦戦している。テレビでは台中の市長が国民党のリードを喜び、笑顔でインタビューに答えていた。
仕事そっちのけでテレビに釘付けになること2時間、余りにもあっけなく体制は決してしまった。最早、追いつくことの出来ない大差が画面に映し出される。台湾の民主主義は、この時民主主義によって否定をされてしまった。

暫くして、ホテルの部屋を出て選挙事務所前に、途中で目を泣きはらした若者に多くすれ違う。程なくして、この視察中一度も降らなかった雨が激しく台北の街を濡らした。

民主主義によって民主主義が排斥された日、この島は泣いていた。


まだ×8続く
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